どうも鈴木テツです。
2021年に入りまして心機一転とはならず、相も変わらずお金の事ばかり考えております。
ずっとお金のことを考えたり話したりしており最近奥さんから「1日くらいお金のこと忘れて」という有難いご指摘を頂きましたので、ようやく守銭奴の極みの域に足を踏み入れたかなと思いました。引き続き精進します。
でまずは株式投資で、2021年はどんな銘柄を買ってやろうか日夜問わず、業務時間中もアレヤコレヤと頭を悩ませているのですが、そこで伊藤忠商事に突き当たりまして、買い進める事にしましたので、ここでその理由を説明したいと思います。
高配当銘柄への投資への疑問
ぼくはこれまで高配当銘柄一択主義でして、ここ3年程この軸で株式投資を進めてきました。

で、2020年はコロナによる世界経済が大打撃を喰らったのに、相場は経済政策により上がりまくるという意味不明な結果となったわけですが、ぼくのポートフォリオは含み損を解消できずに、低迷したままでした。

そこで高配当銘柄に対してそこはかとないリスクを感じるようになりました。
高配当銘柄って景気に打たれやすすぎ?
配当利回り5%あっても株価半減してたら意味なくね?
的な思いです。
とはいえ無配当の銘柄にして値下がりしたら目も当てられないので、同じ株主への還元策として自己株買いについてもフォーカスしていみようという思いに至りました。
とはいえ配当という観点を完全に忘れる事も出来ず、配当と自社株買いの両輪で銘柄を探していて見つけたのが伊藤忠商事でした。
伊藤忠商事の株主還元策(配当利回り2.9%と自社株買い700億円)
いまや総合商社のトップ伊藤忠商事。同じ総合商社の人間として一言言わせてもらえるならば就職させて下さいですかね。
で、この伊藤忠。現在の株価が3,013円で予想年間配当額は88円なので、配当利回りは2.9%。高配当株が3度の飯より好きなぼくとしては物足りないですが、それでも1%台ではないので足切りはクリア。
これに加えて自社株買いも35百万株、700億円予定しているということで、とりあえず早速100株ポチりました。
というSBI証券の伊藤忠の会社概要ページの情報をもとにポチッた後に「そもそも88円には記念配当が入ってるとかないよな?3%の利回りは来年半減するとかないよな?」とか「700億円の自社株買いって雰囲気意味ありそうだけどほんとに意味ある?」という、これまで何も考えずに銘柄ポチって失敗してきた事例が思い返され、性懲りもなくまた100銘柄=30万円をサクッとポチってしまった自分に自己嫌悪でした。
とにかく事後になりますが、伊藤忠の分析をします。
伊藤忠の配当実績
まずは配当についてです。ポイントは記念配当とか特別な配当が入っていないかです。
以下がSBI証券ではなく、伊藤忠のHPという1次情報における配当の推移です。
2020年度の88円に記念配当は入ってないです。よかった。
ほんと過去何度もSBI証券の記念配当込みの配当利回りに騙されて「高配当株やっ!ポチッ!」として、よくよく見たら記念配当による水増しだった事が多かったので、ここは一安心。
また推移をみると、毎年度配当を継続しておりますし、額も継続的に増やしておりますのでかなり安心出来ます。最悪株の含み損がすごいことになっても、配当さえ頂ければ損益分岐点は下がりますし、含み損への溜飲も下がります。
また配当性向について伊藤忠商事は「将来的に配当性向を30%目途とすべく、段階的な引き上げを実施します。」と言ってくれていますので、さらなる増配を期待したい所です。
伊藤忠の自己株式取得の進捗状況
これ!これが今回のぼくの新機軸、自己株の取得です。
ちなみに伊藤忠は自己株式の取得について2020年6月に以下発表しています。
〇35百万株を上限にして
〇700億円を上限にして
〇2020年6月12日~2021年6月11日に実施予定
そう、ここで気づいたのですが、2021年1月にぼくは自己株買いする会社として伊藤忠に目をつけたのですが、すでに伊藤忠が自己株買い始めるよーと宣言してから半年以上経過しています。つまりもう自己株買いを終えている可能性もあります。。。
もしそうなら100株ポチった事は全くの無意味。くそがっ!
しかし伊藤忠は2021年2月に自己株式の取得状況の進捗を公表しており、それによると「買ったのは4百万株で100億円」だそうです。
あぶねー!まだ終わってなかった。
株数の進捗はまだ11%程度、金額の進捗もまだ14%程度。まだまだこれからでした。セーフ。
しかし、この進捗率の悪さもそのはず、当初の発表では35百万株=700億円とすると一株2,000円の想定。これに対して購入済みの自己株は4百万株=100億円なので一株当たり2,500円。
伊藤忠の自己株式取得委員会(そんなんあるのか知らんのですが)からしたら「株価たっけーな」と思ってるでしょうし、中には「バフェットいらんことすな」という思いもあるかもしれません。
いずれにせよ当初想定よりも株価が高くなったことで自己株買いがうまく進んでいないものと思われます。
自己株買いって自社として株価が割安=投資対象として適格だから買うわけで、株価が上がってしまったら無理して買う必要もないということでもあります。もしかしたらこのまま進捗率1割程度のままドロンもありうるかも、、、
伊藤忠の自己株買いの効果は?
一般的な自己株買いの効果については、資本の圧縮によりROEが向上することや株の流通量が減って希少性が増すなどで株価の値上がりをもたらしますが、実際にいくら上昇するかの算定は難しいです。
諸説調べると(ググっただけですが)、「過去の実例から一般的に1~3%程度の理論上の値上がり効果はある」ということだそうです。
となると伊藤忠の場合、値上がり3%してくれたら、配当利回り3%と合わせて最大利回りは6%は確保できる可能性はあるかなと、ある程度は超絶楽観的な観測は出来ます。
で35百万株、700億円の自社株買いという具体的な数字について、ぼくなりに考察してみました。
35百万株の自社株買い
まずはその規模ですが、伊藤忠商事の発行済株式数は自己株を除くと15.5億株。SBI証券によるとそのうちの浮動株(固定の株主ではなく、相場で売買されて動いている株)の割合は6.3%だそうです。
ですので相場で動いている株数は、ざっくり1億株。そのうち伊藤忠が35百万株買ったら3分の1が無くなることになりますので、結構な割合です。ですので、それなりの株価へのプラスの影響は出そうです。
でも機関投資家などが持つ浮動株以外の株を買ったら影響は皆無です。そうはしないことを祈っていますが、もしそんなことしたら青山の本社の近く通ったとき本社ビルにメンチ切るぐらいのことはしようと思います。
一日の出来高(売買された株数)から規模を考えてみます。直近2021年2月5日の出来高は650万株なので、35百万株は約5日分の出来高に相当します。
もし、もし、伊藤忠が35百万株買いを実施せず、期限である6月11日ギリギリ5日前まで引っ張ったらその日の買主は全て伊藤忠ですね。売り株が出た瞬間買うでしょうね。
極論はさておき、言い換えるなら期限が後半になればなるほど、伊藤忠の自社株買いの影響はより濃く出てくるということかと思います。
700億円分の自社株買い
これも1日の売買代金で見ると2月5日は約200億円なので、700億円は3.5日分ですね。
金額でみると3.5日分しかないということが、株価が上がってきていることの証左ですね。ほんと伊藤忠自社株買い委員会は「700億円じゃ足りねぇよ~もっと予算くれよ~」というぼくの所属部と同じ悩みを抱えていそうです。尚、所属部よりも桁が2桁ほど違いますが。
というわけで35百万株、700億円の自社株の効果は?
総発行済株数からの割合は僅少ですが、やはり浮動株の3分の1が無くなることから、それなりの株価への影響はあると思います。ただ影響というのは必ずしも上がるという事ではなく、買い支える=下がらないという意味合いが強いです。
この買い支えるという点については、ウォーレン・バフェット氏の下がったタイミングでの更なる買い増しという可能性も考えられるので、ここも期待したい所です。
しかし!これまでそれなりに自社株買い実行前提で記載してきましたが、自社株買いをしない可能性も多いにあります。
実は、伊藤忠は前科があります。
1年前も「2019年6月~2020年6月で700億円で40百万株」の自社株買いを発表していましたが、取得した株は0株でした。うぉい!
その理由の一つに「上場来の高値を連続更新したから」というものがあります。
要は「株高いし、自社株買いやーめたっ!」というドタキャンでした。そんな理由あり?と思ってしまいますが、このドタキャンリスクは常にウォッチする必要がありますね。
尚、今伊藤忠の株価は高値更新しまくってますので、このドタキャンフラグは立ちまくっているといえば、それはもう立ちまくってます。現在進行形で伊藤忠に自社株をしなくてよい言い訳与えまくっています。
こうして自社株買いしないリスクもありながらも、すでにポチってしまった伊藤忠株ですが、取得株価は2,973円に対して現在3,013円(2月5日時点)となっており、含み益となっています。
マンモス嬉しー!
現時点で含み益だし、これから配当ももらえて、その後自社株買いして更に株価も上がって、バフェットの買増し砲がさく裂して、一気にテンバガーになることを夢見ておりますので、伊藤忠さん、バフェットさん、よろしくお願いいたします。
まとめ
というわけで伊藤忠についての自分なりの投資を判断した説明でした。
尚、先日伊藤忠は第3四半期決算を発表していましたが、予算に対する進捗率は9割超え、他の追随を許さない順調っぷりでした。
それでも上方修正しないということは第4四半期に減損とか一過性の損があることが容易に想像されますが、その一時的に株価が下がったところを、今度は2021年のNISA枠で買ってしまい、あとは自社株買いとバフェット買いを虎視眈々と待とうかなと、そんなゆるい戦略を立てています。
とにもかくにも今回の投資判断の新機軸である自社株買いがドタキャンされるかどうか、半年後の答え合わせが楽しみです。
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